私たちについて
農家を志したいきさつ
2023年4月に私たち夫婦は都市部から千葉県南部に移住しました。
お互い仕事は会社員と保育士で、人間関係にも恵まれていたと思います。
しかし、いつかは自然豊かなところに住みたいと、田舎での暮らしに強い憧れを持っていました。
「田舎に住む夢は、定年になってからで本当にいいのか」
「移住したいけど、今の仕事を辞めたらお金はどうするか」
何年も思い悩んでいました。
そんなときに、妻の病気が再発。
病気の経験から、「もし、残り寿命が1年だったとしたら」と考えるようになりました。病気に限らず、交通事故や自然災害などで命を落としてしまうこともある。このままやりたいことをやらないで後悔するのだけは絶対に嫌だったので、ここから先の人生は自分のやりたいことを全部やろうと決意しました。
なぜ農業なのか。
もともとは、「自給自足をしたい」が入り口でした。
病気をきっかけに無農薬のお野菜やお米を食べるようになり、食の安全性や人間本来の自然に寄り添った暮らしについて関心を持つようになりました。
家庭菜園を始め、できた野菜を食べることの喜びと美味しさを知っていくにつれ、“自分の食べる物を自分で作り、育った作物を頂く”という、先人たちが当たり前のように土を耕していたその暮らしに立ち返りたいという思いが日に日に強くなっていきました。
調べていくうちに、農村の現状も少しずつ知っていくことに。
日本の食を支えている農家さんの平均年齢がおおよそ70歳で、農業人口が急速に減っていること。このままでは数十年後には無農薬で育てられた作物どころか、国産のお米や野菜が食べられなくなるかもしれないということ。
国内自給率は4割弱と言われているが、種や肥料なども輸入に頼っているので、本当の自給率は1割であること。食料自給率がただでさえ低い日本において、誰かが作ってくれた作物を食べるだけではなく、自分たちも作り
たいと思うようになりました。また、物価高騰に伴いこれから農業を行うのが益々厳しくなっていく中で、落ち葉や雑草、糠などの自然の資源を肥料にして育てる有機栽培は持続可能な農であると感じました。
昔ながらの人間らしい生活の中で、自然を身近に感じられ、大好きなお野菜やお米に携わる仕事がしたいという想いから、農家になることを決心しました。

遠藤 裕作
1994年生まれ。千葉県船橋市出身。
都市部で会社員として働いていた2020年にコロナ禍になり、それを機に自身の生活や食に疑問や関心を持ち始めるようになったこと、さらに妻が難病を患ったことがきっかけとなり、より食に関して考えるようになりました。それまで農業とは縁もゆかりもない生活をしていましたが、後に研修生として受け入れていただいた南房総市のやぎ農園で何度か農作業に参加させていただくうちに農家になりたいと思い、1年間の研修を受けた後2025年に新規就農しました。研修を受け食べ物の自給を基盤にした有機農業は暮らしそのものなのだということを実感したものです。
遠藤 唯奈
1994年生まれ。
石川県出生、育ちは東京都板橋区・埼玉県川口市。
昔からお米を食べるのが大好き。自然が大好き。
学生時代はチアリーディング部に所属、体育大学卒業後は保育士として6年間勤務。
モットーは自分に優しく・人にも優しく・植物にも優しく。
病気をきっかけに食や一昔前の暮らし・農業に関心を持ち始めました。
太陽・雨・風等自然の力とほんの少しの手助けで作物が育ち、できた作物をいただく。
手間暇をかけることに幸せを感じると同時に、それこそが本来あるべき姿なのではないかという想いが募りました。
そして、後の師匠となるやぎ農園のご夫婦に出会い、1年間の研修を経て農家の道へ。
謙虚な心を忘れずに、作物と向き合っていきたいです。